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『はーもないぞう』サラマンカホール・辻オルガンのための
"Harmoniz-ou" for Gifu Salamanca Hall Tsuji-organ
(2015)

公演: サラマンカホール電子音響音楽祭
“響きあうバロックと現代” JSEM 第19回演奏会
日時: 2015.9.12
会場: 岐阜サラマンカホール
出演: 今村初子 Hatsuko Imamura Assistant
大久保雅基 Motoki Ohkubo Assistant

作品解説

 岐阜県サラマンカホールに建造された「辻オルガン」のために書かれた作品である。辻オルガンは年に製作された古いスペイン様式のオルガンであるが、音色はスペイン式、ドイツ式に対応しており様々な音楽が演奏できるようになっている。調律はヴェルクマイスターの第3調律法をベースに、製作者の辻氏によるアレンジがなされている。これは現在のコンサートピッチよりも低い。
 また、現代のオルガンの鍵盤とストップはエレクトリック・アクションのものが多いが、辻オルガンは全てトラッカー・アクションである。これは、鍵盤と音色を変更するストップが電子制御ではなく、演奏者が接触する部分と内部が繋がっている機械式であるということだ。つまり、オン ・オフの制御だけではなく、半開にすることができ、パイプが持つ倍音を演奏することができる。
 『はーもないぞう』はそのような特徴を取り入れ、辻オルガンのみで演奏することができるように作曲された。

 この作品にはオルガニストが登場しない。通常のオルガン曲で音色を変えるストップを操作するアシスタントのみが2人登場するだけだ。まず準備として、ストップの足鍵盤から1,2,3鍵盤を連結するカプラーを全てオンにする。そして、足鍵盤の1オクターブの範囲の白鍵と黒鍵に重りを置き、音色のストップを引くだけで音が鳴る状態にする。
譜面台に譜面を置き、さらにその中央には音の出ない視覚的にテンポを認識できるメトロノームが置かれる。2人のアシスタントは、音色を変更するストップの数から設定された拍数でカウントしながら、指定されたストップを操作する。ストップの操作は、半開で鳴る倍音を強調させるために、拍を数えながらゆっくりと押し引きする。

楽譜


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